七尾有美(七尾びび)の終身雑草🌿

私生活の趣味 unreliable narrator🌿放蕩雑草愛好家として、仕事では家庭菜園士として。

【となりのカインズさん】マルメロ監修記事が公開になったよ🌿世界のマルメロ生食データについてもちょこっと紹介。

七尾有美(七尾びび)



監修こぼれ種記録🌿

マルメロがカリンとして扱われている地域について調べて、そこから世界に飛んだ!


マルメロは「生食できない」とは限らない


「マルメロは一般に果肉が硬く、酸味や渋味も強いため、ジャムやゼリー、果実酒などに加工して利用されます。英国王立園芸協会(RHS)の一般的な栽培解説でも、通常のマルメロは生食せず加熱利用する果実」として紹介されていることが多いんだ。


そこから興味をもって、品種まで下りていった。

最終的に、「マルメロ」が抽象的に感じられるくらい、下りていくのが趣味。


品種を掘ると小さな沼だったね。


品種のなかの象徴的なひとつが 「Aromatnaya(アロマトナヤ)」


chatGPT🤖にRHSの解説を翻訳してもらうと、この品種について、秋に黄色く熟す芳香のある果実をつけ、「多くのほかの品種とは異なり、生で食べることができる」と明記してある。


マルメロという植物(の可食部分)全体が生食できないというわけではないということ。種子に含まれる成分が、多量摂食やめよう案件なんだけど、その他可食部部位は毒を含むのでやめようということではなく、食味的総合判断で「やめとこ」という理由。


つまり、「マルメロという果物は生食できない」と一括りにすることはできないというのが楽しい。「生食不可!」と一点留めにならないのがいい。


さらに面白いんだけど、これは園芸品種の紹介だけの話ではないという点。


スペインのマルメロ遺伝資源を調べた2013年の研究では、9系統について糖度、酸度、果肉の硬さ、渋味などを比較している。その結果、AM4とOM6は渋味が少なく、糖と酸のバランスもよいことから、研究者は生食に適する系統と評価……とある。


続く2014年の研究でも、スペインの6系統を官能評価まで含めて比較し、OHM14、ZM6、OHM13について、甘味と酸味のバランスがよく、マルメロらしい香りも強いことから、やはり生食に適するとしています。


「マルメロ=生食できない果実」ではなく、一般的な品種は加工向きだが、生食適性をもつ品種・系統も存在する


しかも「生食向き」は単なる宣伝文句ではなく、渋味、甘味と酸味のバランス、果肉の性質、官能評価などを実際に比較して選ばれた系統もある

マルメロの食味幅が面白くて、記事に関係ないところまで、まだまだ掘ってしまった。



参考・参照 🤖共同観察のちみ(本名むかご 余白)仕事

Royal Horticultural Society(RHS)
Quinces: growing your own

マルメロ一般の栽培・利用について。一般的な果実は加熱・加工利用されることなど。
RHS「Quinces: growing your own」

Royal Horticultural Society(RHS)
Cydonia oblonga ‘Aromatnaya’

‘Aromatnaya’について、ほかの多くのマルメロ品種とは異なり、生で食べられることを記載。
RHS「Cydonia oblonga ‘Aromatnaya’」

Legua, P. et al.(2013)
Characterisation of nine quince (Cydonia oblonga Mill.) accessions from Spain

Scientia Horticulturae
スペインのマルメロ9系統を比較。AM4、OM6について、低い渋味や糖酸バランスなどから生食への適性を評価。
ScienceDirect・2013年論文

Legua, P. et al.(2014)
Physicochemical and sensory properties of six quince accessions

Scientia Horticulturae
スペインの6系統を理化学的性質と官能評価から比較。OHM14、ZM6、OHM13などを生食に適する系統として評価。
ScienceDirect・2014年論文