【過去記事の改訂版】乾燥生ごみは肥料になる?栄養成分と正しい使い方・使用量の目安を家庭菜園士が解説
となりのカインズさん の監修にあたり、有機肥料について過去に書いた内容をいろいろひっくり返しています。
有機肥料の油かすに関して面白い比較があります。
以前に書いたものですが、再記載してみます。
生ごみ乾燥機で水分を飛ばした「乾燥生ごみ」を、体験農園(貸し農園)の利用者さんからよく「これは生ごみたい肥(生ごみコンポスト)ですか?」と聞かれます。
結論から言うと、乾燥生ごみは堆肥ではなく、菜種油かすに近い有機肥料として扱うのが正解です。
乾燥生ごみの栄養成分は菜種油かすとほぼ同じ(まったく同じではありません)
乾燥生ごみを分析的に見ると、窒素3〜4%、カリ・リンがそれぞれ1%程度含まれています。これは有機肥料としてよく使われる菜種油かすとほぼ同じ栄養バランスです。つまり乾燥生ごみは「捨てるごみ」ではなく、「油かす代わりに使える有機肥料の原料」と考えることができます。
乾燥生ごみをそのまま畑にまいてはいけない理由
栄養成分だけを見ると優秀な乾燥生ごみですが、そのまま土に施すのはおすすめできません。理由は、乾燥生ごみには微生物による分解の工程が一度も入っていないためです。分解されていない有機物をそのまま与えると、植物の根を傷めてしまう可能性があります。
そのため、次のいずれかの方法で一度微生物に分解してもらう工程を挟む必要があります。
水分を加えて「ぼかし肥」にしてから使う
畑の土に混ぜ込み、土ごと発酵させる
分解にかかる期間の目安は約1か月で、これは油かすが効き始めるまでの期間と同程度です。
乾燥生ごみの使用量の目安
体験農園で実際に案内している使用量の目安は次のとおりです。
水分を抜く前の生ごみ500gは見た目のかさが大きいですが、乾燥させて水分を抜いた状態でも栄養価は十分に残っています。この量を目安に土に混ぜ込み、約1か月分解させてから通常の栽培に使うことができます。
参考にしたい堆肥・肥料の知識源
乾燥生ごみの考え方は、堆肥研究で知られる藤原俊六郎氏の書籍を参考にしています。コンポストや堆肥の原理を科学的にわかりやすく解説している点でおすすめです。また、自宅コンポストで簡単に失敗なく作れる方法として、土嚢袋・土・水・米ぬかだけで作れる「カドタ式」たい肥も、初心者には取り入れやすい方法です。
まとめ
乾燥生ごみは堆肥ではなく、菜種油かすに近い有機肥料として扱う
窒素3〜4%、カリ・リン各1%程度で、そのまま使うと根を傷める可能性があるため、ぼかし肥にするか土に混ぜて発酵させる
分解期間の目安は約1か月。畑は1㎡あたり500g〜1kg、プランターは200〜300gが目安
堆肥・肥料の原理を学ぶなら藤原俊六郎氏の書籍、自宅コンポストの入門には「カドタ式」がおすすめ